全国学力・学習状況調査問題分析

 全国学力・学習状況調査問題を分析した。

 

 国語問題では,次のような「学習用語」が設問等で用いられている。これらの「学習用語」が日常的な国語科授業で指導したり,各教科等で活用したりしていると児童は抵抗が少なく全国規模の調査問題に取り組める。

 全国学力・学習状況調査6年生4月実施なので,4年生以上から,これらの言葉を子供たちが活用できるように育てよう。(以下,使用頻度で並べた。)

 

 

国語A問題使用「学習用語」

取材メモ3回使用

取材2回使用

根拠2回使用

表現2回使用

下書き2回使用

助言2回使用

パンフレット2回使用

文末

呼びかけ

一文(の長さ)

紹介

理由

登場

人物

書写

点画(のつながり)

文字(の大きさ)

筆順

ほ先(の向き)

(の中心)

ローマ字

ひらがな

 

国語B問題使用「学習用語」

質問16回使用

インタビュー8回使用

資料13回使用

課題9回使用

発言5回使用

メモ5回使用

報告文4回使用

解決方法4回使用

予想4回使用

インタビューメモ4回使用

言葉4回使用

解決3回使用

結果3回使用

理由3回使用

説明2回使用

展開2回使用

紹介2回使用

書き出し2回使用

2回使用

意図

問題点

 

 

 他に,国語科「学習用語」とは呼べないが,「ちがう点」「関連づけ」「条件」は8回,「成果」は7回使用されていた。

 対策1 自他の評価として用いられる「ちがう点」「関連づけ」などの異同を判断しながら話を聞く姿勢を育てる。次のような発言をさせる。「私と○○さんの違う点は~です。共通点は~です。」「○○さんに反対の立場です。なぜなら,~だからです。」

 対策2 「郷土妹背牛」科での調査活動などのあと,成果と課題を必ず決めさせる。そのような調査活動で用いることができる言葉の指導が国語科に求められている。「課題を決める。解決方法を決める。調査内容を報告する。成果と課題を明らかにする。次の課題を決める。」このような探究的な課題解決学習を「郷土妹背牛」科で実行する。

 対策3 字数制限の記述が求められている。「10字以内で要約する。」「30字以内で感想を書く。」「条件の言葉を引用して自分の立場を決めて意見を40字以内で書く。」このような指導を日常的な国語科で実行する。「♦の印から書きましょう。」の解法にも,慣れさせる。